『ワールドダイスター 夢のステラリウム』についてより深く向き合う試みの第2弾です。
今回はイベント「bet on faith?」についてです。
以下の記事を読む際の注意点
・イベント「bet on faith?」と「god is no / w / here」のネタバレを含みます。
・考察、解釈はあくまで個人の意見です。解釈のブラッシュアップをしたいので意見は常に募集しています。
・当ブログは『ワールドダイスター 夢のステラリウム』関連二次元創作・ゲーム実況配信及び動画投稿に関するガイドラインを確認したうえで投稿しています。
イベント概要
『オペラ座の怪人』を終え、Edenの評判は上々。噂は下町にも届き、容は地元で期待を寄せられる。一方初魅は、次回公演の配役で悩んでいる様子。普段は脇役に徹する容だが、本当はまだ夢をくすぶらせていて……。
Edenの次公演「サロメ」をきっかけに容が自分の本当の気持ちと向き合っていくイベントです。
脇役に徹する容が気持ちを初魅に打ち明けるきっかけになった大黒との関係性や、何故イベントポスターと曲がサロメではなく親指姫なのか等について触れていきます。
今回は憶測が多いので温かい目で見てください。
bet on faith?
イベント名について
bet on faithとは直訳すると「信頼に賭ける」
信頼とは何のことなのか?一番最初に思い浮かぶのはEdenの絶対的な存在、連尺野初魅に対するものです。
特に信頼が厚いのは烏森大黒です。
初魅のことを我が主と呼び慕う大黒ですが、最初から初魅を信頼していたわけではありません。
【頼れる先輩】萬容のサイドストーリーに触れるので以下文字反転
イベント「god is no / w / here」で、主役に抜擢されたものの演技が上手くいかず初魅のことが信じきれない大黒に対し容は、「まずはアタシのことを信じてみてよ。」「一人で悩まずもっと周りを頼っていいんだよ。」とアドバイスをしています。
その後、公演前日に初魅の「自身の魂の熱だけを感じて演じろ。」「お前の憎しみをすべて、舞台の上でさらけ出すんだ。」という言葉を信じて、憎しみという胸に秘めた気持ちを表にさらけ出し舞台は成功、大黒は自分だけの輝きを見出してくれた初魅を心の底から信頼するようになります。
ここで注目したいのが、容の言葉により一人で悩んでいた大黒が初魅の言葉を信じ、胸に秘めた気持ちを表に出すきっかけになったことです。
今回のイベントでは、初魅や大黒のように演劇に熱くなれる人に憧れの気持ちを抱いていることを口を滑らせているシーンがあります。
そんな自分の気持ちを隠しながら演じている容は、イベント「god is no / w / here」の大黒と重なります。
劇団の先輩として最初に信じた人が、以前の自分に重なって見えたであろう大黒はEdenに入る前から抱えている自分の気持ちをぶつけ、それをきっかけに容は自分の胸に秘めた気持ちを打ち明け始めます。
このシーンと前述した【頼れる先輩】萬容を比較してみると、過去イベとの繋がりと大黒の成長を感じることができます。
そんな大黒の初魅への信頼に賭け、容は初魅にも胸に秘めた気持ちを打ち明けることを決意します。
お互いが胸に秘めた気持ちを表に出すきっかけになった関係性とても良いですね。
PUアクターについて
PUアクターのイラストが良かったのでサイドストーリーは避けてコンセプトにだけ触れていきます。
【縛めを解いてくれた人と共に】烏森大黒
外された鎖はシリウスへの強い固執と憎しみという気持ちを閉じ込める縛め。
そんな縛めを初魅が壊し、大黒は自分の気持ちを隠さず役者として輝ける光(初魅)の元へ向かっていきます。
【囚われてなお渇望するもの】萬容
自分には主役は似合わないと自分自身を縛り付け囚われています。
ただ本心は演劇に熱くなれる人に対して憧れを抱き、役者として輝いている光に憧れの眼差しを向けています。
PUポスターについて
親指姫と灰色のツバメ
イベントストーリーではサロメの配役の話をしていますが、イベント曲もポスターもサロメではありません。
サロメが選ばれていない理由は簡単です。
イベントストーリー上でまだ公演していないからです。
まずユメステの特徴として、イベントのポスターストーリーはイベントストーリーとどこか通じるものがあります。
仮にサロメをポスターにすると、主役は容になってしまいイベント内での主役への憧れや苦悩を表現できません。
では何故親指姫がイベント曲とポスターの題材として選ばれているのかについて考えていきます。
親指姫と灰色のツバメでは原作と違い悪魔憑きの心優しいツバメが登場します。
ツバメは悪魔の黒い感情に飲み込まれ周り迷惑をかける前に、悪魔もろとも死ぬことを決め木から飛び降ります。
けれど死ぬことは叶わず傷だらけの状態でツバメは親指姫と出会います。
アフタートークにあるようにこれはツバメに焦点を当てたツバメが主役の話です。
そんなツバメの周りに気を遣い自分のことを二の次にするところに容の姿を重ねています。
ちなみに配役は以下の通りになっています。
主役のツバメは大黒。容にメインキャラの配役はありません。脇役です。
ここで気になるのがイベント楽曲「ちいさないのちのさけるばしょ」のMVです。
脇役であるはずの容が主役の大黒と登場し、容は天使、大黒は悪魔を演じています。(ユメステ特番Vol.2 1:08:50~)
天使はストーリー上では出てきませんが、ポスターイラストには天使と悪魔を模したツバメが描かれています。
天使とはツバメの心優しさを表現していて、そんな一面にどこか通じるところがあり主役への憧れがある容が演じているのと考えられます。
容に羽がないのは気持ちを表に出し縛めから自由になったものとそうでない者の対比でしょうか。
イベントストーリー内でも大黒と容がサロメに対し違う側面から自分を重ねています。
それを二面性のあるツバメを二人で演じることで表現したのではないかなと考えています。
ポスターストーリーの内容は1人の少女の苦悩から決意をダークテイストにアレンジしたものです。(ユメステ特番Vol.2 1:05:55~)
1人の少女とは親指姫のことを指しますが、配役を気にせずにイベントストーリーと比較すると、主役を演じたいが自分には向いていないという苦悩から主役を演じると決意した容の気持ちの変化と一致します。
イベントPVに登場する灰色のツバメと普通のツバメも、光(初魅)の元へ連れていくきっかけになった大黒と容を表現しているようにも見えます。(ツバメの色の違いの解釈については思いつきませんでした。。。)
ちなみに原作の親指姫から得られる教訓は「自分が心から求めるものを選ぶことの大切さ」です。
脚色が強くそれぞれ解釈がありそうですが、「親指姫と灰色のツバメ」がイベントストーリーを十分に表現していると言えるのではないでしょうか。
容のセンスについて
今回のストーリーでいくつか容について気になる部分がありました。
1つは前述した周りに気を遣い自分のことは二の次ということ。
もう1つはこの発言。
容のセンスは無事これ名馬(アベレージヒッター)。
あらゆる役を合格点で演じられるが満点を取れなくなります。
センスとは役者自身の願いや特徴に影響されたものが多いです。
昔、容が本気で演劇をやっていたころも同じ気持ちを抱いていたら、役を争う仲間に気を遣い無意識に自分の最高の演技をしないようにしていたのではないでしょうか。
そんな周りへの優しさがセンスの所以なのかなと考えています。
容の性格をよくわかっている初魅は、容に配慮しながら舞台を作り上げるために尽力しています。
配役から脚本まで初魅が決めるEdenだからこそ、容は周りを気にせず満点演技を目指し進化していけるのではないでしょうか。
周りを気にせず演技に打ち込める環境にいるせいか、注意不足になっている容も描かれていますが、きっと最高の演技をしてくれるでしょう。
余談
Edenの表現難しすぎるなぁ。。。
まとめててこの解釈でいいのか?みたいな部分が多く妄想交じりになっています。
順番的に次は『泡雪でありますように』に触れたいのですが、緋花里が心の底から笑えるようになるときまで待ちます。